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コラム

新疆ウイグル自治区農業・産業視察 ~最終編~

2010/06/04

新疆ウイグル自治区農業・産業視察 ~最終編~
 
佐々木 清美
 
 
 
その他とまとめ
1月4日午前に、新疆生産建設兵団国資培訓中心(幹部養成学校)の張勇氏に、「兵団」という組織についていろいろと伺った。「兵団」は、中国においても曖昧な点を多々のこしており、①兵団とウイグル自治区の関係について②兵団は軍隊なのか、政府なのか③兵団と地方資源の帰属・開発について④兵団とは農民なのか、軍人なのか、それとも企業の従業員なのかという問題を残している。そして報告者はその時まで「兵団」について全く知識を持たずにいたため、現時点でそれを簡潔に説明できる状態にはないが、折を見てそれをまとめたいと思う。
 
 
日本と新疆の農業について―まとめに代えて―
今回は訪問の先々で幹部との会談の時間を設けたが、まず彼らは全体的に技術を渇望していることがよくわかった。農業に適した自然環境と豊かな土壌資源、可能性は非常に大きいが、現在のところ一分を除き粗放農業が中心で、生産性は低い。さらに高付加価値の農産物の栽培も技術的な問題があり、遅々として進んでいないようである。
先々の農業幹部の多くは、これまでに日本に研修に行った、日本で留学したという者が多くいた。特に今回我々一行をアテンドしてくれた農業庁のムハマド・ヌル氏は帯広畜産大学で研修を受けた経験もあり、非常に達者な日本語を操っていた。彼以外にも、北海道を中心に日本にて研鑽を積んだ関係者は少なくない。
また新疆では日本に見習って「一村一品運動」を起こしていることからもわかるよう、日本の農業に親和性を感じ、また日本農業のよいところを学ぼうとしている。
日本の中国食品に対するアレルギーはいまだ収束する目処が立たず、なにかあるごとに「また中国か!」という声が聞こえたりする。アメリカではChina free(中国成分なし)が声高に叫ばれたりと、風向きはつよい。しかしながら、日本の食糧(食料)自給率を考えると中国食品を排斥することは不可能に近い。そこで日本としては、中国の自助努力も当然ながら、安全な食品の供給元の開発と、日本における中国食品のイメージアップを進めていかなければならない。
そういった意味で、天然の気候が低農薬を促進するこの新疆ウイグル自治区の農産物は非常に有望であり、はるか中国の西から日本に向けられている合作の意向をくみ取ることで、日本-新疆のwin-winな関係を築くことができるのではないかと考える。